ドイツの独立時計師メーカー〈クドケ〉の「HANDwerk(ハンドヴェルク)」コレクションを代表するモデルの1つ「KUDOKE3」から、ステファン・クドケ氏の職人技が光る「Flakes(フレイクス)」エディションが入荷しました。

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「KUDOKE 3」は一般的な時計とは一線を画す「型破りな」時間表示を持ちます。3つのセクションに分かれたユニークな多層構造の文字盤と、長さの異なる3本の腕を持つ時針が、それぞれの時間スケールを指し示します。2024年には権威あるジュネーブ時計グランプリ(GPHG)では、これが評価され、「KUDOKE 3 Salmon」が「プティット・エギーユ賞」を受賞しました。

 

デザインのインスピレーションは英国の懐中時計

〈クドケ〉の作品の多くは、18世紀のイギリスやザクセン地方の懐中時計からインスピレーションを得ています。当時のイギリスは時計製造の中心地で、多くの熟練した職人が集まっていました。この時代には、時計の精度と美学が大きく進歩し、装飾的な彫刻や複雑な機構を持つ懐中時計が数多く生み出されました。〈クドケ〉のフロスト仕上げの文字盤や、ムーブメントの緻密な手仕上げは、この時代の英国の懐中時計に敬意を表したものです。

特に、1695年頃にロンドンのジョセフ・ウィンドミルズが製作した画像の懐中時計が、「KUDOKE3」の着想源の一つとなっています。この時計は、「太陽」が午前6時から午後6時までの時針として機能し、「月」が午後6時から午前6時までの時針として時間を表示するユニークな仕組みを持っていました。

 

「Flakes」という独自の技法

新作「Flakes」エディションでは、微細な薄片(フレーク)を彫り出すという独特な技法が用いられています。これは、一般的なエングレービング(線彫り)とは異なり、まるでモザイクのように、素材を少しずつ、段階的に削り取っていきます。またこの作業は、単に緻密なだけでなく、非常に繊細な力の加減が求められます。わずかな手元のブレが、全体の模様や光の反射に影響を与えてしまうため、一貫したクオリティを保つことは至難の業です。

 

「二つとして同じものはない」

そして「Flakes」の技法は、一つとして同じ文字盤が生まれないという「ユニークさ」を創り出しますが、これは職人にとって大きな挑戦でもあります。完璧なパターンや統一されたテクスチャーを目指すのではなく、その都度生まれる偶発的な模様や輝きを、芸術的な感性でコントロールし、一つの完成形に導く必要があります。これは、マニュアル通りに進められる作業ではなく、職人の経験と感性、そして集中力が試される真の「職人仕事」です。

これらの作業は、すべて手作業で行われます。微細な薄片を一つひとつ丁寧に彫り込んでいく工程には、途方もない時間がかかり、一つ一つの文字盤に、職人の労力が注ぎ込まれています。

「KUDOKE 3 Flakes」の文字盤は、単なる装飾を超え、ステファン・クドケ氏の哲学と、それを具現化する職人の不屈の精神が凝縮された、真の芸術作品と言えます。

 

 

KUDOKE 3 Flakes

自社製手巻きムーブメント(Kalber1)
ケース:直径39mm(厚さ10.3mm)
防水性能:5気圧
振動数:28,800振動/時
パワーリザーブ:約46時間
※文字盤は「ロジウム」と「ゴールド」の2色展開
価格:2,530,000円税込 ※9月現在

 

 

独立時計師メーカーKUDOKEとは

「KUDOKE」は、彫金師としても名高いドイツ人独立時計師ステファン・クドケ氏が、2007年に創立したウォッチメーカー。「個人のための時計こそが真のラグジュアリー」を理念とし、その作品はどれも、人の手から生まれる美しさや温かみ、そしてひとつとして同じものが存在しない個性に溢れています。ドイツ語で“芸術品”の意味をもつ【KUNSTwerk/クンストヴェルク】と、“手工業”の意味を持つ【HANDwerk/ハンドヴェルク】の2つのコレクションを展開。クドケの真髄である芸術性と、卓越した職人技を融合 させた時代を超えた優雅さを体現したタイムピースを生み出しています。

 

シェルマンオフィシャルサイト

1971年にアンティークショップとして創業したシェルマンは、パテック・フィリップをはじめとしたアンティークウォッチの名品の数々や美術工芸品ともいえるアンティークジュエリーを中心に展開してまいりました。
そして現在は、大手メゾンに属さず時計づくりに励む独立時計師のユニークな作品、独自の信念やこだわりを持って製作される現行ブランドの時計、複雑機構を搭載したクォーツ式のオリジナルウォッチの開発・製作など、アンティークの枠を越え、時代や流行を越えて受け継がれる名品をコンセプトに、幅広いジャンルの作品を取り扱っています