WEMPE(ヴェンペ)
CHRONOMETER WERKE
WG04 0004
アイアンウォーカーシリーズにてキャンペーンを行っている<WEMPE/ヴェンペ>ですが、その他のラインナップにも魅力的なモデルがあります。特に自社ムーブメントを用いたクロノメーターヴェルケシリーズは、ムーブメントの仕上げも含め楽しめる一品です。
今回は彼ら初となる自社ムーブメント、CW1を用いたモデルです。トノー型のケースは既存のムーブメントを合わせるのではなく、このデザインのために新たにムーブメントも開発されました。1930年代に見られたアールデコの雰囲気を漂わせたデザインです。
縦長のデザインは腕への着用感において違和感をもたらすこともありますが、ヴェンペはケースそのものを緩くカーブさせることで解決を図っています。また、リューズの位置を見てわかるように、ケースに対してムーブメントが腕寄り配置されているため、重心も低く腕へのおさまりは良好です。
ケースとマッチしたムーブメントは、グラスヒュッテらしい装飾で彩られます。興味深いのは輪列の穴石の配置が、よく見ると北斗七星の配列となっている点です。かつて洋上で位置を求める基準である北極星を探すために用いられたのが北斗七星でした。時計の精度が大きく発展した大航海時代、時計と天文学は密接に結びついており、グラスヒュッテ天文台を所有する彼らならではの歴史への思いと遊び心を感じさせます。
文字盤上にあるように、ヴェンペの時計はそのすべてがグラスヒュッテ天文台で行われるドイツクロノメーター規格を取得しています。出荷時の基準で日差-4~+6に収まるよう調整されており、80時間のパワーリザーブと合わせて実用面でも重宝するのではないでしょうか。
残念ながらトノー型はドイツ本国では生産終了となってしまいました。国内在庫は今ある限りとなりますので、気になる方はぜひ手に取ってご覧ください。
WEMPE(ヴェンペ)
CHRONOMETER WERKE
Ref.WG04 0004
手巻き、SS、ケースサイズ:45.5×37.7×8.1、3気圧防水、80時間パワーリザーブ
価格(税込):748,000円
日本橋三越店 佐藤 良子