時計製造の既成概念を覆し続けるベルギーの独立系メゾン「Ressence(レッセンス)」より、日本の工藝美術家・池田晃将氏との共作による限定モデル「TYPE 9 IKE」が発表されました。世界限定わずか8本という極めて希少な本作は、伝統技術と近未来的なビジョンが鮮やかに邂逅した、時計の枠を超えた芸術作品です。
シェルマンでは現在この希少な作品のご予約を承っております。ご興味がある方は下記よりお問い合わせください。
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工藝美術家「池田 晃将氏」との共鳴
本作の最大の魅力は、文字盤を彩る螺鈿細工。金沢にアトリエを構え、伝統的な螺鈿技法を21世紀の視覚芸術へと昇華させる工藝美術家「池田 晃将氏」の手による装飾です。
〈レッセンス〉の創設者でありクリエイティブディレクターである Benoît Mintiens(ベノワ・ミンティエンス)氏は “初めて池田氏の作品を目にした際、伝統に根付いた技術と近未来的な世界観が融合した美しさに魅了されました。”と語ります。
同ブランドが持つミニマルデザインをキャンバスとして、漆を複層塗り重ね、高品質の真珠母貝の殻を極限まで薄くして埋め込み、空想科学の近未来的な世界観が表現されています。
漆黒に浮かび上がる「真理の光」
ベースとなるのは、レッセンスのラインナップにおいて最もミニマリズムを体現するモデル「Type 9」です。
『初めてTYPE 9 の回転するディスプレイを見た際、宇宙、銀河系を想起させました。その感覚が今回の作品の創作のきっかけで、地動説というコンセプトが生まれました。天文学者がデータに基づき初めて地動説を唱えた時、その当時の有識者がそれにあらがう、そういった感覚が込められております。』と池田氏は語ります。

あえて装飾を削ぎ落としたブラックDLCコーティングのチタニウムケースをキャンバスとすることで、池田氏の螺鈿が放つ多色的な輝きが、深淵な宇宙に浮かぶ星々のように際立ちます。この幻想的な表現を完成させるために、本来は平面である真珠母貝を、特殊な技法で液状から徐々に成形し、レッセンス特有の緩やかな湾曲文字盤に完璧に沿わせるという、気の遠くなるような職人技が尽くされています。
レッセンス独自のROCS(Ressence Orbital Convex System)機構によって文字盤自体が回転することで、その表情は時とともに刻一刻と変化し、所有者だけが体感できる「時間の流れ」を演出しています。
感じることを大切にする時計
『この時計は、あなたに不思議な感覚を提供します。今見ているものははっきりとはわからないが、感じることができる。そういった感覚を大切にしていただきたいのです。』 —— Benoît Mintiens(ベノワ・ミンティエンス)
この「TYPE 9 IKE」は、単なる時計という枠を超え、過去から受け継がれた技法で“いま”を映し出す、永遠性を持った芸術作品と言えるでしょう。 日本国内でも手にする機会が極めて限られるこの名品。その唯一無二の輝きを、ぜひお客様の手元でご堪能ください。

スペック詳細
自動巻き(ROCS 9モジュール)
機能:分と時間
パワーリザーブ:約36時間
ケースサイズ:直径39mm×厚さ11mm
ケース素材:ポリッシュ仕上げのグレード5チタン
文字盤:DLCコーティング文字盤に手作業で施された螺鈿と漆(黒漆)
価格:6,512,000(税込み)※2026年2月現在

工藝美術家・池田 晃将氏とは
卓越した技巧を武器に、池田晃将氏は漆芸という伝統を21世紀の表現へと力強く押し進めています。彼は漆や檜、螺鈿、金箔といった古来の素材と、先人たちが磨き上げてきた技法を継承しながら、過去と現在を鮮やかに架橋する存在です。その制作過程においては、図案設計や貝のレーザーカットといった工程にデジタル技術を積極的に取り入れることで、伝統を尊重しながらも現代的な革新を試みています。しかし、最も重要な最終的な意匠の配置については、今なおすべて手作業によって丹念に行われており、その一挙手一投足に職人としての魂が込められています。
古の伝統を通して「いま」を映し出す池田氏の作品は、茶や香を収めるという古来の用途を踏襲しながらも、その造形は極めて現代的です。無駄を削ぎ落とした幾何学的な容器として提示されるその作品群は、情報が飽和する現代社会において、新しい美のあり方を提示しています。彼は、現代における美とは単なる視覚的な形の中に存在するのではなく、人と物、そしてその「あいだ」に生まれる関係性の中にこそ宿ると考えています。金沢の改修された町家にある工房は、まさにこの古と新を融合させる彼の姿勢を象徴する聖域といえるでしょう。
「長いあいだ、日本の装飾芸術は四季の優美な情景や詩歌を意匠の基盤としてきました。しかし私の作品は、現代に存在する膨大な情報量という共有イメージを扱っています。それは従来の方法では表現しきれないものです。過去から受け継がれてきた技法や美意識を用いながら、永遠性のある美を創出することは容易ではありません。それでも“いま”を映し出すことこそが、私にとって伝統を継承する行為なのです。」
