独立時計師ベルナルド レデラーが率いるウォッチメーカー〈LEDERER〉より伊勢丹新宿限定モデル【セントラル インパルス クロノメーター 39 INDIGO】が発表されました。
2024年夏からはじまった伊勢丹新宿店ジュエリー&ウォッチカタログ内企画「INDIGO」のために製作頂いたユニークピースです。

INDIGO=藍染めとは日本に古くから伝わる藍を使った染色技法です。
冷たい中にも深みと温もりを感じさせる藍染めの色は、世界では「ジャパンブルー」と呼ばれており、日本を代表する特別な色です。
今回、「INDEPENDENT WATCHMAKER」のキーマンに後述する藍染めの歴史をお伝えし、共感・共鳴頂いたうえで各メーカーに独自の解釈で【INDIGO ISETAN LimitedEdition】をデザイン・製作頂きました。

LEDERER(レデラー)は独立時計師ベルナルド・レデラーによって創立されたウォッチメーカーです。
ベルナルド・レデラー氏は1985年に設立されたAHCI(独立時計師アカデミー)の最初のメンバーの一人であり、独自の考えと時計製作技術をもつ彼はウォッチメーカーBLU(Bernhard Lederer Universe)やムーブメントや複雑機構の開発・修復に重点を置いた会社MHMを立ち上げます。

その後、時計の研究・開発を続けたレデラー氏は2021年に「LEDERER」として革新的な機構を持つタイムピースを発表します。約50年間にわたり複雑機構を備えた時計製作・修復に携わってきた彼が最も注力したのは「脱進機」でした。

セントラル インパルス クロノメーター(以下CIC)と名付けられたタイムピースはブレゲが考案し、イギリス人時計師ジョージ・ダニエルズが改良に取り組んだ両方向独立直接駆動脱進機をベースに革新的かつ実用的なレデラー独自のナチュラル脱進機を備え、2021年のGPHGにおいてイノベーション賞を受賞します。

2024年にはこのCIC44㎜から39㎜へとケースサイズが変化した新作が発表され、今回の伊勢丹限定ユニークピース【セントラル インパルス クロノメーター39 INDIGO】はこの新作をベースに製作されています。

バックサイドからは2つの独立輪列による両方向駆動とルモントワールデガリテそして彼独自の脱進機が組み合わされたこの革新的なムーブメントをあらゆる角度から眺めることができます。
ドーム型のサファイアクリスタルガラスからシンメトリーのムーブメント全体が見える様は時間が経つことを忘れてしまう美しさがあります。またレデラー独自の脱進機は独特の動作音を奏でます。

「このユニークピースを作り上げるにあたり、豊かな日本文化や伝統にインスピレーションを得たことはまさに名誉です。日本の時を超えた伝統工芸とクラフツマンシップに敬意を表しています。」とベルナルド レデラー氏は語っています。

日本文化や藍染めの色にインスパイアされた今作のダイヤルはこのユニークピース独自デザインが備わります。ダイヤル中央には「かすり織」を独自解釈したパターンモチーフが施されており、通常のモデルにはない『12』の数字がダイヤルにデザインされています。

“マスターズ・オブ・エスケープメント”シリーズと題した彼のキャリアの集大成であるシリーズの作品の1つであり、その独創的な時計技術は一目見るだけで魅了されるタイムピースとなりました。

●インディゴ(藍染め)の歴史
藍染めに使われているインディゴは人類が知る最古の染料と言われています。日本には約1500年前の奈良時代に中国から朝鮮を経由して伝わったといわれています。黒く見えるほど深く染まった深い紺色は「勝色(かちいろ)」と呼ばれ、「勝利」を意味する縁起の良い色とされ、甲冑の染め物や祝いの席などに用いられました。
鎌倉時代には武士が「勝色」を着る習慣が定着していました。
戦いでは死ぬだけでなくケガをする可能性があるため傷の化膿を防ぐ抗菌・止血作用のあるとされる藍染めの下着を着用していたといいます。
その後、剣道着や武道着に藍染めが施されるようになり、明治時代には藍染めの鮮やかで深い藍色が「ジャパンブルー」と呼ばれるようになりました。

シェルマンオフィシャルサイト

1971年にアンティークショップとして創業したシェルマンは、パテック・フィリップをはじめとしたアンティークウォッチの名品の数々や美術工芸品ともいえるアンティークジュエリーを中心に展開してまいりました。
そして現在は、大手メゾンに属さず時計づくりに励む独立時計師のユニークな作品、独自の信念やこだわりを持って製作される現行ブランドの時計、複雑機構を搭載したクォーツ式のオリジナルウォッチの開発・製作など、アンティークの枠を越え、時代や流行を越えて受け継がれる名品をコンセプトに、幅広いジャンルの作品を取り扱っています