10月10日。この日が何の日か、皆様はご存じでしょうか。
世界中の時計愛好家や職人、ミュージアム、そして時計を愛するコミュニティが、ブランドの垣根を越えて密かに、しかし熱く祝い始めた新しいアニバーサリーがあります。
それが「World Watch Day(世界時計の日)」です。
グローバルで同時に繰り広げられるこの祝祭は、「時計」という文化を愛する私たちが世界中の愛好家と共に集い、腕元の小さな世界に思いを寄せる特別な一日。
少しでもこの美しい業界や時計文化の未来に貢献できればという想いから、私たちシェルマンもこの取り組みに寄り添い、発信を続けています。
今回は、この「10月10日」という日が持つささやかで豊かな意味について、少しだけ立ち止まって考えてみたいと思います。

6月10日「時の記念日」と、10月10日「World Watch Day」
日本には、6月10日の「時の記念日」という歴史ある日があります。飛鳥時代、天智天皇が近江の地(現在の滋賀・大津)で漏刻(水時計)を用いて初めて人々に時刻を知らせ、古くから大阪・近江を中心とする関西圏が日本の“時の歴史”を切り拓いてきた故事に由来します。その後、大正時代に「時間に遅れず、生活を効率化しよう」と制定された、いわば「時間を正しく管理し、社会をスムーズに動かすための日」でした。
一方で、10月10日の「World Watch Day」が生まれた背景は、少し趣が異なります。
日付の「10:10」は、時計の文字盤において両針が最も美しく調和し、微笑んでいるようにも見える「10時10分」のフォルムに由来しています。この日を祝うのは、1分1秒を追うための「効率や管理の道具」としての時間ではありません。
そこに込められた職人の手仕事や仕上げの技、宇宙の法則を極小の歯車に落とし込んだ知恵、知識、そして世代を超えて受け継がれる「生きた遺産(Living Heritage)」としての時計文化そのものです。
スマホを開けば一瞬で正確な時刻がわかる現代において、私たちがわざわざ機械式時計を腕に巻く理由。それは、効率に追われる日常から少しだけ離れ、自分だけの特別な時間やロマンを取り戻すためではないでしょうか。

気軽にインスタに投稿!世界と一緒に楽しむ10月10日
「時計文化」や「歴史」と聞くと、なんだか高尚で難解な印象を受けるかもしれません。ですが、この日を楽しむのに専門的な知識やスペックの比較は一切不要です。何より一番素敵な参加方法は、あなたの愛用する時計を気軽にパシャリと撮影して、InstagramなどのSNSに投稿してみることです。
①10時10分の針の形に合わせて、お気に入りのリストショット(腕元写真)を撮ってみる。
②「#worldwatchday」「#worldwatchday2026」のハッシュタグを添えて投稿してみる。
③「その時計、どんなストーリーがあるの?」と、腕元の時計について語り合ってみる。
ご自身の時計を撮影してハッシュタグを添えるだけで、あなたも一瞬にして世界中の時計好きとリアルタイムで繋がる大きなムーブメントの参加者となります。世界中でどんな時計が投稿されているのか、ハッシュタグを検索して覗いてみるだけでも心が躍るはずです。

腕元にある「静かな小宇宙」に耳を澄ませて
機械式時計は、自ら大声で語り出すことはありません。ケースの中に佇むその姿は、とても穏やかです。
しかし、ひとたびルーペで覗き込み、あるいはそのゼンマイを指先で巻き上げるとき、時計は途方もない雄弁さで語りかけてきます。数百年前の科学者が発見した物理法則、職人が指先に神経を研ぎ澄ませて施した手彫りの装飾、そして何より、あなたと一緒に過ごしてきた人生の記憶を…ただじっと、秒針の滑らかな動きを見つめる贅沢な時間。
10月10日。ほんの少しだけデジタルの画面から目を離し、ご自身の腕元にある「静かな小宇宙」に耳を澄ませてみませんか。
阪神梅田本店で開催される特別展をはじめ、シェルマンの店頭でも、ぜひお気に入りの時計を着けて気軽にお立ち寄りください。
皆様がそれぞれの「特別な時間」に出会えることを楽しみにしております。

