私たちが日常的に使っている「時間」は、地球や月、そして太陽の運動という宇宙のリズムを基準としています。
前回、太陽が天の赤道を南から北へと横切る「春分点(太陽黄経0度)」を、宇宙の座標の原点であり「宇宙の元旦」と呼びました。 そこから地球が太陽の周りを4分の1進み、太陽黄経が90度になる瞬間。今年、6月21日がその「夏至」にあたります。
一年で最も昼が長くなり、太陽の力が極まるこの日は、古今東西の文明において「再生」や「神性」の象徴とされてきました。 人類は太古の昔から、この特別な日を観測し、巨大なモニュメントを築いて宇宙の秩序を確認してきました。
たとえば、イギリスの巨石遺跡ストーンヘンジ。夏至の朝、入り口のヒールストーンから差し込む光が祭壇石へ一直線に伸びる瞬間、古代人は季節の巡りを確定させました。
エジプトのギザの大ピラミッドでは、夏至の日没時に二つのピラミッドの間に太陽が沈むよう配置されており、これはヒエログリフで「地平線」を意味する「アケト」の形を完璧に描き出します。これらは、宇宙の規則性を信じるための巨大なカレンダーでした。
※ヒエログリフ(神聖文字)は、古代エジプトで紀元前3000年頃から西暦4世紀頃まで使用されていた象形文字です。
また、北欧デンマークでは、長く厳しい冬を越えて白夜となる夏至を祝う「サンクト・ハンスの火」という祭りがあります。沈まない太陽の下、家族や友人と焚き火を囲み、光の恵みを分かち合う。彼らが大切にする「ヒュッゲ(心地よさ)」の精神は、自然のサイクルに身を委ね、時間を豊かに刻むというハーモニーを教えてくれます。
暦とは単なる数字の羅列ではなく、自然とともに生きるための知恵であり、文明の基盤には常に天文学がありました。
やがて人類は、この壮大な宇宙のリズムを、巨大な石ではなく「小さな機械」の中に再現する技術を生み出しました。
オランダの独立時計師メーカー Christiaan van der Klaauw(CVDK)の「Planetarium」は、太陽系の惑星の運動を精密な歯車で再現した世界最小の機械式プラネタリウムです。この時計をルーペで覗き込むと、驚くべき光景に出会えます。夏至を迎えるこの時期、文字盤上で太陽を中心に3番目を回る「地球」が、ちょうど「6時」の位置に来ているのがわかります。

また、「Real Moon 1980」の文字盤には太陽の季節的な軌道(偏角)が表現されており、春分から夏至へと至る太陽の高さの変化を視覚的に捉えることができます。

そして最新作の「Venus Annual Calendar」では、太陽の周りを回る地球と金星、そして地球の周りを回る月の軌道がリアルタイムで示されます。美しい文字盤の上で、夏至の日の地球が今どこに位置しているのかを、神の視点から俯瞰することができるのです。
私たちが毎日当たり前のように使っているカレンダーや時間のルールが、今この瞬間も宇宙の壮大な法則の上に成り立っていること。機械式時計とは、言い換えれば宇宙のリズムを腕の上に載せる装置なのです。
春分(始まり)から夏至(極まり)へ。そして季節は、実りの「秋分」、再生を待つ「冬至」へと、止まることなく連なっていきます。
私たちが毎日当たり前のように使っているカレンダーや時間のルールが、今この瞬間も宇宙の壮大な法則の上に成り立っていること。機械式時計とは、言い換えれば宇宙のリズムを腕の上に載せる装置なのです。
春分(始まり)から夏至(極まり)へ。そして季節は、実りの「秋分」、再生を待つ「冬至」へと、止まることなく連なっていきます。
6月21日、夏至。世界(地球)が光に満たされる特別な日。
シェルマンの店頭でルーペを手に取り、美しい機械に秘められた宇宙のリズムに思いを巡らせてみませんか? 遠い宇宙の法則を職人たちが手作業で閉じ込めた「未来のヴィンテージ」たちとともに、あなた自身の時間を宇宙のリズムに同期させる、特別な体験が待っています。


