
一見すると、これは“時計”には見えないかもしれません。
骨格のようなフレーム。
非対称な構造。
光によって絶えず表情を変える内部空間。
MAURON MUSYの「MU05-106 アーキテクト」は、従来のスケルトンウォッチとは少し異なる考え方から生まれました。
この時計を手掛けたのは、イタリアの建築家 Arturo Tedeschi(アルトゥール・テデスキ)。
彼は建築の世界で、“形を描く”のではなく、“形が生まれるルール”を設計する人物として知られています。
【建築家が時計をデザインすると、何が変わるのか】

テデスキは、コンピュテーショナルデザインやパラメトリックデザインと呼ばれる分野で活躍する建築家です。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば、
「人が線を描く」のではなく、「条件やルールから形を生み出す」という考え方です。
例えば、
光
構造
バランス
空間
素材
などをもとに、コンピューター上で形態を生成していく。
そのため彼の作品は、人工物でありながら、どこか生物のような自然さを持っています。
そしてその考え方は、このMU05-106 アーキテクトにも色濃く表れています。

一般的なスケルトンウォッチは、左右対称の美しさを大切にしています。
歯車を整然と並べ、均整の取れた構成で見せる。
しかしMU05-106 アーキテクトは、その方向とは少し違います。
ダイヤル内部には複雑なフレームが重なり、見る角度によって印象が大きく変化します。
左右のバランスも、あえて崩されている。
それでも不思議と成立しているのは、単なる装飾ではなく、“構造そのもの”がデザインされているからなのかもしれません。
この時計は、文字盤を見るというより、“建築の断面を覗き込む”という感覚に近い一本です。
【MAURON MUSYというブランド】
この時計が成立している背景には、MAURON MUSYのエンジニアリング思想があります。
同ブランド最大の特徴が、「nO-Ring®」。
通常の機械式時計では、防水性能を確保するためにゴム製パッキンを使用します。
しかしMAURON MUSYは、金属構造のみで防水を実現するという独自機構を採用しています。
つまりこのブランドは、“見た目”だけではなく、“構造そのもの”を重要視している。
だからこそ、テデスキの建築的アプローチとも強く共鳴したのでしょう。
【未来的なのではなく、“考え方”が新しい】
MU05-106 アーキテクトは、単に“未来的な時計”ではありません。
そこにあるのは、
建築
光
空間
機械構造
素材
といった要素をどう組み合わせるか、という明確な考え方です。
機械式時計というと、仕上げの美しさや複雑な機構に目が向きがちです。もちろんそれも大きな魅力ですが、このモデルが面白いのは、「なぜこの形なのか」という部分にまで、強い意図が込められていること。
光の入り方。
骨格の重なり。
あえて崩した左右のバランス。
それらは単なるデザインではなく、“こう見せたい”という考えから生まれています。機械式時計は、工芸品であり、精密機械でもあります。そして時には、作り手の考え方そのものを映し出す存在にもなる。
MU05-106 アーキテクトは、そんなことを感じさせてくれる一本です。
価格:5,280,000円(税込)
ケース:ブレスレット : グレード5チタン製
キャリバー : Cal.MM01-SK 自動巻き
ケースサイズ : 44㎜
防水性能 : 300m防水
世界限定10本

