2025年は、クリスティアン・ホイヘンスによる「ひげゼンマイ」発明350周年の記念すべき年です。この節目に、彼の系譜を継ぐ「独立時計師とスモールメゾン」の皆様に、作品への哲学や想いを綴った「直筆レター」を添えていただきました。こちらでは、各ブランドの手紙の詳細をご紹介させていただきます。


親愛なる時計愛好家の皆さまへ

今年は、クリスティアン・ホイヘンスが「テンプ」を発明してから350年という記念すべき年です。この革新的な発明は、機械式精密時計の礎を築き、彼が先に発明した振り子時計とともに、計時の歴史に大きな革命をもたらしました。そして何世紀を経た今も、その独創的な機構が世界中の高級時計の心臓部で息づいていることは、実に驚くべきことです。

この節目の年にあたり、私たちは高精度振り子時計「Opus Secunda M130」をご紹介できることを大変光栄に思います。この時計は、ホイヘンスの精神を受け継ぎ、「精度」と「革新」への探求を形にしたものです。自社製キャリバー1736を搭載し、これは当社の時計職人が製作した中で最も薄型の精密ムーブメントです。スケルトン仕様の文字盤からは、グラハム脱進機の繊細な動きをご覧いただけます。

手作業で丁寧に彩られた立体的なムーンフェイズ、カーボンカセットを備えた漆黒のラッカー仕上げケース、そのすべてが、革新性、職人技、そして時代を超える美しさの融合を体現しています。

この時計が未来のオーナーとなるあなたにとって、「時」と「情熱」をともに旅する心強いパートナーとなることを願っています。

敬具

Erwin Sattler GmbH & Co.

 

 

Opus Secunda M 130

機械式(Cal. 1736)
パワーリザーブ:約30日間(約1ヵ月)
ケース寸法:高さ134cmm×幅25.5cm
ケース:ブラックラッカー仕上げ、カーボンカセット
重さ:約30kg
機能:3Dムーンフェイズ、
温度・気圧補正機構付き

価格:7,355,000円税込 ※2025年11月現在


 

「エルウィン・サトラー」細部まで宿るクラフトマンシップとマニュファクチュールの誇り

1958年にドイツ・ミュンヘン近郊のグレフェルフィングで、時計師エルウィン・サトラーによって設立された、クロックのマニュファクチュール(自社一貫生産)です。その最大の評価と特徴は「精密振り子時計」の分野における最高峰の品質にあります。単に時を刻む道具としてだけでなく、世代を超えて受け継がれる「精密機器としての芸術品」を製作し続けています。

 

「Opus Secunda M 130」について

従来の重厚な振り子時計の概念を覆す、驚異的な薄型デザインが最大の魅力。壁からの奥行きはわずか12.5cm。まるで一枚の絵画のように、空間に溶け込みます。反射防止ガラス越しに見えるのは、精密に仕上げられたムーブメントと、静かに時を刻む振り子。空間に知性と静謐さをもたらす、動く芸術品といえます。

また、自社製キャリバーSattler 1736を搭載。環境変化に強いインバー製振り子と、温度・気圧補正機構により、驚異的な精度を実現しています。約30日間パワーリザーブにより、一度の巻き上げで約一か月間稼働します。

文字盤中央に配された立体的な手描きのムーンフェイズは、宇宙のリズムを感じる精緻な機構です。スケルトン化された文字盤からは、美しく金メッキされた歯車やグラハム脱進機が垣間見え、精密機械の奥深さを感じていただけます。「知」と「美」を結晶化させ、日々の暮らしに豊かさと特別な満足感をもたらす、一生もののタイムピースです。

シェルマンオフィシャルサイト

1971年にアンティークショップとして創業したシェルマンは、パテック・フィリップをはじめとしたアンティークウォッチの名品の数々や美術工芸品ともいえるアンティークジュエリーを中心に展開してまいりました。
そして現在は、大手メゾンに属さず時計づくりに励む独立時計師のユニークな作品、独自の信念やこだわりを持って製作される現行ブランドの時計、複雑機構を搭載したクォーツ式のオリジナルウォッチの開発・製作など、アンティークの枠を越え、時代や流行を越えて受け継がれる名品をコンセプトに、幅広いジャンルの作品を取り扱っています