FREDERIQUE CONSTANT 
Slimline Perpetual Calendar Manufacture by Peter Speake
Ref.FC-775PS4S6  limited to 135


ご紹介するモデルは、数あるコラボレーションモデルの中でも現代を代表する2人の時計師が携わった意義深い作品となっています。

1人目は、天文時計の製作を専門としている〈クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ〉のオーナー兼マスターウォッチメーカーに2022年から着任したピム・コースラグ氏です。

彼のキャリアは1988年設立の〈フレデリック・コンスタント〉から始まります。新興メーカーながらも、30以上ものムーブメントを世に送り出した立役者がピム氏です。彼は2001年に入社して直ぐに当時20歳の若さで自社ムーブメント開発を1人で始めました。

彼のスイスの伝統的なスタイルでありながらも、効率化を重視したロジカルなモノづくりは、まさにメーカーの理念「手の届くラグジュアリー」を体現していました。今回ご紹介するモデルの基となったパーペチュアルカレンダーを搭載したムーブメントも彼が携わった作品の一つです。

 


もう1人は、今作をリデザインした時計師ピーター・スピーク・マリン氏です。彼はオーデマピゲの複雑部門であるルノーエパピに勤めた後、2002年に自身の名前を冠する時計メーカーを設立。

現在は時計師の教育プラットフォームThe Naked Watchmakerを立ち上げ、後輩や時計愛好家の育成に努めています。

彼の仕事の1つに、時計の内部を分解し、その内部構造を説明するウェブサイトがあります。通常は見ることのできない時計の中に入り込んで、背後にある品質を見せることで、その価値を知ってもらうのが狙いです。

ご紹介のモデルも同じです。ピム氏が制作したムーブメントを、ピーター・スピーク氏がスケルトン化することで文字盤で隠れていた価値を可視化しています。

 


ムーブメントの変更点は閏年の表記方法です。オリジナルは針での表記でしたが、今作では12時位置のJA(1月)とMR(3月)の間にあるディスクの色で表現しています。

この他にも、視認性を高めるために、各サブダイヤルの拡大、針の中抜きなどの工夫が施されています。ムーブメントのネジが全てブルースチールに変更されている点もスケルトン時計ならではです。

 

針全体にスーパールミノバが施されており、暗闇でフォルムがはっきりと浮かび上がります。

 


シースルーバックから覗けるムーブメントには、コラボレーションモデルを示す刻印が彫られています。オリジナルムーブメントとはカラーリングが変更されており、ローターをブルーに、ローター受けはダークグレーにしています。

 

ご紹介のモデルは限定生産のため、入荷本数が限られております。在庫状況の確認など、お気軽にお問い合わせください。

最後に、ピーター・スピーク氏が立ち上げたウェブサイト「The Naked Watchmaker」では、ご案内した作品の基となったモデルを分解して分析するページがございます。「Deconstruction Frederique Constant」と検索してみてください。非常に興味深い内容となっており、この作品についてより深く理解することができると思います。

 

FREDERIQUE CONSTANT 
Slimline Perpetual Calendar Manufacture by Peter Speake
Ref.FC-775PS4S6  (limited to 135)

自動巻き(FC-775)、パワーリザーブ:約38時間
SS、ケース径:42mm、防水性:3気圧、世界限定135本
価格:2,145,000円(税込)※2024年9月現在

 

銀座三越店 小林

シェルマンオフィシャルサイト

1971年にアンティークショップとして創業したシェルマンは、パテック・フィリップをはじめとしたアンティークウォッチの名品の数々や美術工芸品ともいえるアンティークジュエリーを中心に展開してまいりました。
そして現在は、大手メゾンに属さず時計づくりに励む独立時計師のユニークな作品、独自の信念やこだわりを持って製作される現行ブランドの時計、複雑機構を搭載したクォーツ式のオリジナルウォッチの開発・製作など、アンティークの枠を越え、時代や流行を越えて受け継がれる名品をコンセプトに、幅広いジャンルの作品を取り扱っています