
(中世の重厚な大聖堂の塔時計のシルエットから、17世紀の望遠鏡と振り子時計、フランス宮廷の優美なクロック、大海原の木造帆船、そして現代のアーミン・シュトロームのレゾナンスやCVDKの回る小宇宙へと、歴史の光がリレーのように繋がっていくシネマティック映像。最後に、静かに耳を澄ますと聞こえてくる「チク、タク……」という温かな機械式時計の鼓動の音とともに、10月の3都市の特別な舞台へとカメラが静かにフォーカスしていきます)
皆様、こんにちは。シェルマンでございます。
秋の夜長、澄み渡る空に星々が瞬く季節となりました。 9月からお届けしてまいりました全6話にわたる「時と宇宙をめぐる知的な時間旅行」。 いよいよ本日、皆様と歩んできた壮大な物語の点と線が一つに結ばれる、感動の最終章をお届けいたします。
▍時を支配した者が、世界を動かしてきた ── 人類史を貫く4つのパラダイムシフト
少しだけ、私たちがここまで旅してきた「時間と人類の歴史」を振り返ってみたいと思います。時計の歴史を紐解くということは、実は「人類が何を信じ、誰が社会を動かしてきたのか」という、壮大な文明の歩みそのものを辿る旅でもありました。
1,【神の時代(中世)】 かつて時間は、教会の鐘とともに「神」のものでした。天動説の空の下、人々は祈りの時間を知るために大聖堂に集まり、塔時計の重厚な歯車を見上げていました。
2,【王の時代(17〜18世紀・科学革命)】 ガリレオやホイヘンスによって科学の扉が開き、時計師たちは宮廷の庇護を受けました。絶対的な権力を持つ「王」たちが、国家の威信と領土拡大のために極限の精度(マリンクロノメーター)や贅を尽くした美術時計を競い合った時代です。
3,【民の時代(19〜20世紀・市民社会と産業革命)】 フランス革命を経て、王の独占物だった時計は「市民(民)」の手へと渡りました。鉄道が走り、工場が稼働し、腕時計という実用品として、誰もが自らの時間を自らの手首で管理する時代が訪れました。
4,【そして、AIと最適化の時代(21世紀の現在から未来へ)】 そして今、私たちは人類史上かつてない「第4の巨大なパラダイムシフト」の真っ只中にいます。 スマートフォンやAIがあらゆる情報を一瞬で処理し、社会のあらゆる無駄が「効率化」され、「最適化」されていく時代。時間はもはや測るまでもなく、デジタル空間に無機質なデータとして溢れています。

▍社会の「最適化」と、人間の「創造性の解放」が同時に起こる時代へ
便利で、無駄がなく、すべてが最短距離で手に入る現代社会。 しかし、あらゆるものがアルゴリズムによって最適化されていく時代だからこそ、私たち人間には、ある大きな問いが静かに投げかけられているのではないでしょうか。
「すべてが効率化される世界で、私たちは今、何を選び、何に心を震わせて生きていくのか?」
答えはきっと、無機質な計算の中にはありません。 社会が最適化されればされるほど、人間は「生きるための作業」から解放され、自らの感性や美意識、知的好奇心を満たすための「創造性の解放」へと向かっていくはずです。
誰かに決められた効率や流行を追いかけるのではなく、自分が心から美しいと思えるもの。 数百年前に宇宙の真理を追い求めた職人たちの魂や、数学的な調和に感動できる、自分だけの「知的な余白」。
デジタルな「記録(レコード)」で埋め尽くされた日常の中で、あえて自分の手でリューズを巻き、チクタクと命の鼓動を響かせる機械式時計を腕元に置くこと。 それは、効率至上主義の時代に対する、人間としての最も優雅で、最も知的な「愛おしい時間(メモリー)の取り戻し」なのではないでしょうか。

▍「未来のアンティーク」となる、一生の宝物に出会う
私たちが今回の特別なイベントを通じて皆様にお届けしたいのは、単に高価な時計を所有していただくことではありません。
17世紀のオランダでホイヘンスが挑んだ「等時性」と「光の波動」。 アイゼ・アイジンガーが町の人々の不安を安らぎに変えようと天井に描いた「不変の小宇宙」。 大航海時代の船乗りたちの安全を支えたドイツの「誠実な実用美」。 そして、ナポレオンを魅了した工芸美を受け継ぎ、天体観測のためにクロノグラフを生み出したルイ・モネの情熱。
何百年もの間、人間の情熱と知性が紡いできたその壮大な「星空のバトン」を、今を生きる皆様ご自身の手で受け取り、次の世代へと誇らしく受け継いでいく──。 使い捨ての消費ではなく、時を重ねるほどに味わいを深め、あなたとご家族の歴史を語り継ぐ「未来のアンティーク」を育てるという、かけがえのない人生の体験をお届けしたいのです。
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▍10月、奇跡の3日間の扉が開きます
この秋、そのすべての物語が一堂に会する、奇跡の3日間が幕を開けます。
オランダからは、現代の天才時計師でありCVDKのCEO、ピム・コースラグ氏が自ら来日。 日本初公開となる最新作『ヴィーナス』の実機(プロトタイプ)を携え、皆様を温かくお迎えいたします。
【大阪会場】 10月10日(土)| 阪神梅田本店
日本初のプラネタリウムの聖地・大阪。World Watch Day(WWD)の世界的祭典と連動し、知と美が融合する特別な空間で皆様をお迎えいたします。
【名古屋会場】 10月11日(日)| 名古屋栄三越
世界最大級のプラネタリウムを誇る名古屋市科学館とCVDKの絆、そして『名古屋市科学館モデル』のDNAを肌で感じる、星空と工芸のプレミアムな一日。
【東京会場】 10月12日(月・祝)| 日本橋三越本店
歴史と伝統が息づく日本橋の地で、独立時計師たちの至高のクラフツマンシップと哲学を心ゆくまで堪能するグランドフィナーレ。

▍結びに ── 時を巻く、愛おしいあなたへ
スマートフォンを伏せ、少しだけ日常のスピードを緩めて。 何百個もの小さな金属パーツが織りなす、温かな小宇宙の鼓動に耳を傾けてみてください。そこには、あなたがこれまで歩んできたかけがえのない人生の記憶と、これから紡いでいく美しい未来が、静かに、確かに刻まれています。
10月の会場で、時と宇宙を愛する皆様と笑顔でお会いし、心を通わせ合える瞬間を、スタッフ一同、心より楽しみに、お待ち申し上げております。
全7回にわたる時間旅行にお付き合いいただき、本当に、ありがとうございました。
シェルマンより、感謝を込めて。

